塩の道か 絹の道か (其の弐)
昨日の続き、糸魚川市にある小さな美術館「谷村美術館」を訪れる人はそう多くは無い(ようだ)。文化勲章作家、澤田政廣といっても国民的芸術家として名前が売れているわけではなく(美術関系に疎い私は知らなかった)、同じく文化勲章を享けている建築家、村野藤吾の名前を知る一般人も少ないのだろう。
谷村美術館を訪れるにあたりwebで調べたこのアートレポート(No.42)は私がそこで体験した事とほぼ同じであり、ほほえましくもおかしかった。

日本の美術館は大抵の場合外観の写真を撮影する事は認められているが、内観や展示品を撮影することはNGの場合がほとんどだろう(山形県酒田市にある土門拳記念館など例外もいくつかあるが…)。
ご他聞に漏れず、谷村美術館も「撮影はご遠慮願います」の張り紙が展示室の入口には貼ってあったが、受付のお嬢さん(?)に「(内部の)写真撮影はダメですね?でも、外観の写真撮影はOKですか?」と尋ねたところ、一瞬の沈黙のあと「○○関係の方ですか?フラッシュを使用しないのであれば…ホニャララ…(←あえて伏字)ですよ」と聞こえた(笑)。(←一応お嬢さんの職責も守らなくては…)
○○関係者に見えたのかどうかは知らないが、客は自分ひとりだったので天の声が発せられたのかもしれない(南無阿弥陀仏)

一応、撮影禁止なのだから写真をUPするのではなくスケッチをしたイメージ(それも禁止か?)
気分はすっかり平山郁夫(笑)。
しかし、フォトショップで選んだフィルターはパステル調だからペーター佐藤か(笑)

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                       「 金剛王菩薩 」 

最初に指示されて入る室に安置してある仏像。すべての壁は柔らかな曲面で構成されており、日中は間接光が効果的に室全体に濃淡を作る。この室以降は自然に行く先が導かれる仕組み。

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                       「 曼珠沙華 」

     この仏像は人工光によって影も作品の一部になっている。一番人気の仏さん。

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仏像も十体ほどの小規模の美術館だが、襞状の壁から見え隠れする仏像に導かれて巡礼をする殉教者(大袈裟?)の気分も味わえるし、一つひとつの室の大きさが程よく、まさに砂漠の石窟の中で仏と対話をしているかのような癒し空間でもある。
椅子でも用意してあってスケッチなどができれば更ににいいところになると思うが…

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展示室を出ると再び砂漠の回廊を通り、今胎内巡りをしてきた遺跡を見返す仕掛けになっている。砂漠のオアシスからの風景?絶対に月夜が似合うと思う。

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                 〔 GR D (レタッチした元写真も) 〕

更に進むと日本庭園の美しい玉翠園へ出る。ここには最初に紹介したリポートにも出てくる美術館の設計図(村野御大の指示書き付き)や工事写真、この美術館を紹介した建築雑誌の切抜きなどが置いてあり、本当に○○関係者しか来ないのかと思ってしまう。




凪さん江】
今日のパステル画調にレタッチした画は一連の掛軸シリーズも参考にさせてもらってますが、昨日のエントリを読む前に製作したのもなので今回はTBしません(笑)
今、一所懸命落款を製作中なので(←うまくゆかない)TBはそれからにします(笑)
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by ara_umi | 2006-08-30 22:47 | 小さな旅 | Comments(6)
Commented by imcool_b at 2006-08-30 23:02
わ。平山郁夫だ!
もうそういうふうにしか見えません〜。
Commented by ara_umi at 2006-08-30 23:53
imcool_b さん、こんばんは。

感じていただきありがとうございます(笑)
悲しいのは、写真よりずっとよく見えることでしょうか(涙)
フォトショップのフィルターに「岡本太郎調」とか「レンブラント調」
などがラインナップされる日は来るのでしょうか(笑)
Commented by aricom at 2006-09-01 11:38
↑自分で書くしかない(笑)是非挑戦を!
Commented by あわ at 2006-09-01 17:36 x
塩の道の終着点になった、松本の隣の市は「塩尻」という名になったのだそうで。
ちなみにワタシが入り浸っている(と言っても、月に1~2回)スナックは「絹(シルク)」といいます。
Commented by ara_umi at 2006-09-01 23:46
aricom さん、こんばんは。

昔CANONの一眼レフに一流写真作家のパターン(何の?)カードがあったように記憶していましたが、「同じに撮れるわけないじゃろ~!!」と思っていました(笑)
絵まで書いていたら、ますます仕事の時間がぁ~……
Commented by ara_umi at 2006-09-01 23:50
あわ さん、こんばんは。

お~、シルクロードは松本まで延びていたのですね!!
「塩尻」…歴史を秘めた名前だったのですね、感傷も歴史も酒と一緒に飲み込んでしまう私ですが…(笑)
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