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御代は見てのお楽しみのはずじゃ…
それは、見世物小屋のことだった。おばけ屋敷は前金制でよかったか…
今から30ン年前この地の二大(縁日)祭り、新潟の「白山祭」と東新潟の「蒲原祭」は賑やかに屋台が並び、神社の境内にはおばけ屋敷と見世物小屋がメインの出しものとして大人気だった。

あの胡散臭い見世物小屋ことが忘れられない。妖しくも官能的な書き割りの看板、呼び込みのおじさんのだみ声、顔が人間で体は牛の絵や、綺麗なお姉さんのもとへ答えの紙を咥えて運ぶ学者犬の絵に釣られ「もしかすると本当に…」の淡い期待を胸に、「今入ればちょうどいいところだ!!」の口上と「ドン ドン ドン ドン…」と鳴る太鼓の音色が聞こえればこらえられなくなり、親を口説いて毎年騙されに入る(笑)

中に入ると意地の悪そうなおばさんが、綺麗だけれどどこか寂しそうな(←ちがう意味で読んでね)お姉さんの演目をしきりに紹介している。「お客さんの中でこれが全部できたら、このお姉さんをお嫁さんに差し上げます。」などと云っていたが、大人のお客も一瞬「お~っ」と力なく歓声を上げたが誰もお嫁さんに欲しいという人はいなかった…

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そのお姉さんの演目は、

・生きた蛇や鎖を鼻から入れて口から出してみせる。
・ヒヨコ(もちろん生きた)の首を歯で食いちぎって胴体から生き血を飲む。
・火の点いた蝋燭を何本も束ね直径15センチくらいにしてその熱く溶けた蝋を口へ注ぐや否
 や、前面に掲げた蝋燭の束にその蝋を吐きかけ火炎放射状態にする…etc

などという、いくら嫁が欲しくてもとてもできない演目ばかりであった。

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ときは流れて今から十数年前、久々に訪れた蒲原祭の神社の境内、久々に見世物小屋が建った!!懐かしさのあまり中に入ると、もう意地悪そうなおばさんの姿はなかった。その代わり誰もお嫁さんにもらってくれなかったのか、ずいぶん年をとった(かつての)お姉さんが自分で演目の口上を述べながらあの日と同じ演技を同じ仕草で演じていた…

    「少し辛かった」
by ara_umi | 2006-07-04 23:52 | 小さな旅
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